CXO2026-02-057分で読める

Exit前に右腕を入れるべき理由

Exitを考え始めた。

M&Aで売却するか。 IPOを目指すか。

準備を始めようとしている。 でも、誰にも相談できない。

「従業員には言えない」 「外部に漏れたら困る」 「でも一人で進めるのは不安」

200件以上のM&A支援を行ってきました。 Exit準備がうまくいった創業者と、 苦労した創業者を見てきました。

その違いは明確でした。 「右腕がいたかどうか」です。

Exit準備を一人で進めるのは危険です。

理由は3つ。

1. 判断が偏る ・相談相手がいないと、視野が狭くなる ・焦りや不安で判断がブレる ・客観的な視点がない

2. 本業がおろそかになる ・Exit準備に時間を取られる ・でも本業も回さなければ ・両方を一人でやるのは限界がある

3. 孤独に耐えられなくなる ・誰にも言えないストレス ・重大な決断を一人で背負う ・心身ともに疲弊する

Exit前には、右腕を入れるべきです。

  • 理由①:判断が偏ることを防ぐ
  • 理由②:本業とExit準備を両立する
  • 理由③:孤独を和らげる
  • いつ、どう入れるべきか

理由①:判断が偏ることを防ぐ

Exit準備は、判断の連続です。

・いつ売却するか / 上場するか ・誰に売却するか / どの市場を選ぶか ・いくらで売るか / バリュエーションをどう設定するか ・仲介会社をどこにするか / 主幹事をどこにするか

これらを一人で判断すると、偏りが生じます。

【一人で判断すると起きること】 ・焦りがあると、早まった判断をしがち ・不安があると、決められなくなる ・情報が限られると、視野が狭くなる ・相談相手がいないと、確認ができない

【右腕がいると】 ・「ちょっと待って、その判断は早いのでは」と言ってくれる ・「こういう選択肢もありますよ」と視野を広げてくれる ・「その不安、こう考えたらどうですか」と整理してくれる

【実際にあった事例】 M&A売却を検討していた創業者。 一人で準備を進めていた。

仲介会社から「良い買い手がいる」と言われ、 焦って進めようとしていた。

途中から右腕(社外CFO)が入り、 「その条件、もう少し検討した方がいい」とアドバイス。

冷静に比較検討した結果、 より良い条件で売却できた。

「一人だったら、焦って決めていたと思う」

理由②:本業とExit準備を両立する

Exit準備は、膨大な時間を取られます。

・資料作成 ・デューデリジェンス対応 ・投資家・買い手との面談 ・弁護士、会計士との調整

これを一人でやりながら、本業も回すのは無理があります。

【一人でやろうとすると】 ・本業に割く時間が減る ・売上や利益が落ちる ・「Exit準備中に業績悪化」の悪循環 ・疲弊する

【右腕がいると】 ・Exit準備の一部を任せられる ・本業に集中できる時間ができる ・業績を維持しながら準備を進められる

【実際にあった事例】 IPO準備中の創業者。 一人で準備を進めていた。

監査対応、証券審査対応に追われ、 営業に出る時間がなくなった。

売上が前年を下回り始めた。 「これではIPOどころではない」

途中から社外CFOが入り、 監査・証券対応を任せられるように。

創業者は営業に戻り、 売上が回復。無事にIPO達成。

「一人で全部やろうとしていた。 CFOが入って、やっと本業に戻れた」

理由③:孤独を和らげる

Exit準備は、孤独です。

・従業員には言えない ・取引先にも言えない ・外部に漏れたら困る

一人で抱え込むしかない。

【一人で抱えると】 ・ストレスが蓄積する ・誰にも分かってもらえない孤独感 ・重大な決断を一人で背負うプレッシャー ・心身ともに疲弊する

【右腕がいると】 ・Exit準備を共有できる ・判断を相談できる ・一人じゃないと感じられる ・心の余裕ができる

【実際にあった事例】 M&A売却を進めていた創業者。

「誰にも言えない」ストレスで、 夜も眠れなくなっていた。

社外CFOが入り、 Exit準備を共有できる相手ができた。

「誰かに話せるだけで、こんなに楽になるとは思わなかった。 一人で抱え込んでいたのが、どれだけ辛かったか分かった」

Exit準備の孤独は、想像以上に辛い。 それを分かち合える人がいるだけで、 状態が大きく変わります。

いつ、どう入れるべきか

では、右腕はいつ入れるべきか。

【タイミング】

M&Aの場合: ・本格的な売却活動を始める6ヶ月〜1年前 ・仲介会社を選定する前 ・「売却を考え始めた」段階がベスト

IPOの場合: ・N-3期の準備開始時 ・監査法人を選定する頃 ・早ければ早いほど良い

【どんな右腕を入れるか】

必要な要素: ・M&A/IPOの経験がある ・経営者の状態を理解できる ・利益相反がない(仲介会社ではない) ・長期で関われる

選択肢: ・社外CFO ・社外取締役 ・経営アドバイザー ・Exit経験のあるメンター

【入れ方】

いきなりフルコミットではなく、 段階的に入れるのがおすすめ。

1. まずは壁打ちから始める 2. 相性を確認する 3. 正式に関与度を上げる

Exit準備は長期戦。 最初から信頼できる関係を築くことが大切です。

Exit準備の右腕チェック

  1. Exit準備を一人で抱え込んでいないか確認する
  2. 判断に偏りが出ていないか振り返る
  3. 本業とのバランスが取れているか確認する
  4. 孤独やストレスを感じていないか観察する
  5. 右腕を入れるタイミングを検討する

Exit準備を一人で進めるのは危険です。

判断が偏る。 本業がおろそかになる。 孤独に耐えられなくなる。

200件以上のM&A支援を見てきた中で、 Exit準備がうまくいった創業者に共通していたのは、 「右腕がいた」こと。

Exit準備は長期戦であり、孤独な戦い。 それを一緒に戦ってくれる人がいるかどうかが、 結果を大きく左右します。

Exitを考え始めたら、 早い段階で右腕を入れることを検討してください。

それが、良いExitへの第一歩です。

Exit準備の壁打ちをする

Exitを検討中の創業者の方へ。 一人で抱え込む前に、 壁打ちできる相手を持つことを検討してみてください。 利益相反のない立場で、 準備の方向性を一緒に整理します。

一度整理してみる
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